ロックンロール戦線異常あり

好きなものをつらつらと

気まま楽曲レビュー:ハヌマーン『ハイカラさんが通る』

踊れ文系男子

情景が浮かぶ曲が好きってのはもう何回も言ってんだけど、この曲もその部類だと思う。疾走感を保ったままひたすら突っ走ってる曲だけど、それに乗せて歌われる叙情的な歌詞がとにかくサイコーなのよ。

彼女は僕の知らない うるさい音楽に夢中さ

そもそも曲の主人公である「僕」と「彼女」の関係性はよくわからないけど、このフレーズだけで何となく、決して心理的な距離は近くないことが分かる。近くないどころか、「彼女」は「僕」と全く違う世界にいるのかもしれない。僕は彼女を見てるけど、彼女は僕を見ていない、その一方通行な視線が曲にどこか切なげな印象を与えている。

結局アウトロの語り(?)で「僕」と「彼女」は別々の道を歩いていく。だからこれは別れの歌、失恋の歌ともとれるんだけど、その割には全然悲観的じゃない。でもこの曲が終わった後の胸がぎゅっとなる寂しさはなんなんだ。夏の幻想に魅せられた一瞬を体感させてくれるような、確かな名曲。

公式の動画はないけど、個人的にはYouTubeに上がってるフリクリとのMAD動画がサイコーなので観てほしいってのがちょっとある…