ロックンロール戦線異常あり

好きなものをつらつらと

アウトロの長い曲が好き

最近、自分の好きな曲の特徴のひとつに「アウトロが長い」という項目が追加された。

例えばこれ。というか、そもそも上述の好みに気づいたきっかけがこれ。6分近い曲だが、歌は曲の半分に差し掛かったところで終了。そこから3分に及ぶ長い長いアウトロが始まる。極め付けはラスト2分を飾る強烈なギターソロ、落ち着いた曲調とはかけ離れた狂い咲くような旋律だが、そこに一筋縄ではいかないくるりの魅力が存分に表れている。
アルバムだとこの曲の次にくるり史上最高にカオスな「Tokyo OP」が来るのだが、そこへの繋ぎとしても、この長いギターソロが重要な役割を担っているのは間違いない。ちなみにこの曲が入っているアルバム「songline」は全体的にアウトロ長い曲多めです。

昔軽音サークルでコピーしたこの曲も挙げよう。原曲だとフェードアウトで終わるが、ライブではこの通りセッションと言っても差し支えないアウトロがある。ベースのハマオカモトがよく注目されるが、他のメンバーも負けず劣らずのカッコよさ。Wikipediaの「グルーヴ」の項目には、この動画かZAZENBOYSの曲を貼り付けておけば問題ない。

結局自分は、余韻を強く残してくれる曲が好きなんだと思う。歌というメインの部分が終わった後も、聴き手を曲の中に引き込んで離すものかという、そんな意気込みが見える曲に魅力を感じる。

さらにいえば、アウトロまで聴き込ませるためには、結局そこに至るまでの曲の流れも良いものでなければならない。指先ひとつで躊躇いなく次の曲にいけてしまう現代の音楽の聴き方からすれば、アウトロまでしっかり聴かせられるというのは、そのバンドの実力がわかる指標のひとつ…という見方もできるかもしれない。

長いアウトロが終わってふっと訪れる沈黙には、爽やかな解放感と一抹の寂しさがある。その時の感覚が定期的に欲しくなって、いつの間にか何度もリピートしてしまう。そうやってお気に入りの曲がまたひとつ増えていく…そう思うこの頃なのでした。