ロックンロール戦線異常あり

好きなものをつらつらと

テレビで甲本ヒロトを見た

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タイトルの通りである。「クロマニヨンズ」としてではなく、「甲本ヒロト」としてテレビに出たのだ。

 

松本人志と中居正広というビッグなコンビが司会を務める新番組「まつもtoなかい〜マッチングな夜〜」。ほぼ初対面の芸能人同士を「マッチング」させ、あれこれと話すトークバラエティだ。その記念すべき第1回1組目に選ばれた2人が、今をときめく俳優菅田将暉と永遠のロックスター甲本ヒロトだったのである。

 

正直この組み合わせはアリだなと思った。菅田将暉はこれまでもOKAMOTO'sや忘れらんねえよと共作をしている根っからのロック好き。ヒロトとはタイプこそ違えど、共に時代のカリスマとして通じるものはあると思う。司会の松本人志もヒロトとは旧知の仲、こんなん絶対面白いだろ!ということで久しぶりにテレビをつけたのだった。

 

ヒロトは「テレビは苦手…」と言いつつもいつも通り。松本人志の前ということもあってか、変に気負ってないのが伝わってきてほっとした。ただ決して気を抜いているわけではなく、時に核心に迫ることを平然と言ってのける。特に「最近の若い人は歌詞を聞きすぎ、もっとぼやけていていい。」という言葉にはちょっとドキッとした。

きっとこれは音楽に限った話ではない。デジタル化によっていろんなものがはっきりと見聞きできるようになったが、それは同時に「わかりやすいもの」を求め、「明確な答えのないもの」を蔑ろにする風潮も生み出してきたと思う。そんな世の中の流れにヒロトは漠然と危機感を感じているのかもしれない。だからこそ彼は、時にその歌詞に意味を持たせなくとも、不思議と心にくる名曲を作り続けているのだろう。それこそ「リンダリンダ」の頃から。

 

…とまあ色々書いたが、肝心の菅田将暉との対談はなんというか「惜しかった」。時間が短いのもあってか、2人が全く会話できていない。松本人志と中居正広のタッグは、司会としてはとんでもない天才で、もう潤滑油のようにぬるぬる2人の間を動いていたけど、ぬるぬるしすぎて彼らがメインになってしまっていたのは少し残念だった。NHKの「SWITCHインタビュー」みたいに、がっつり2人で向き合ってやってほしかったな。

事実僕はここまで一切菅田将暉に触れていない。別に嫌いだからとかではない、喋ってないのだ。もうちょい頑張れよ!顔色悪かったぞ!…でも憧れの人の前でガチ緊張してしまうところは素直で好感が持てる。

 

ヒロトはヒロトで後半「今一番会いたい人」という触れ込みでスプーン曲げを会得したおばさん(怪しい…)を登場させるマイペースぶりを発揮。どうやら本気でスプーン曲げを会得したいらしく彼女を呼ばせたらしい…あの…菅田将暉さんいますよ?

だが、甲本ヒロトのくしゃっとした笑顔を見れば、全て許せてしまうのがズルい。子どものようにスプーンと本気で向き合う彼のピュアな姿は、なんか少し羨ましかった。変に疑いの目を持たず、今目の前にあるものと本気で向き合っているからこそ、彼の言葉は今なおまっすぐ僕らに響くのだろう。

 

そんなこんなで対談?は終了。最後2人が退場する時、嬉し恥ずかしな笑顔の菅田将暉と、そんな彼に「また会えるよ」と優しく語りかけるヒロト。いやこういうのが見たかったんだよこういうのが!なんだかんだここが一番の名シーンだったと思う。

 

最近ヒロトは銀杏BOYZの峯田と雑誌で対談している。14年ぶりの対談だったそうだが、前回の時は峯田が全然うまく話せなかったらしい。菅田将暉もいつかヒロトに再会できた時に「あの時全然喋れませんでしたね笑」とネタにできるようになってるといいなと思う。

 

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