ロックンロール戦線異常あり

好きなものをつらつらと

100日目に死んだワニのプレイリストを無理矢理解釈する

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100日後に死ぬワニ、読んでた?
 
自分は読んでいた。特別好きだったわけではない。ただ日々の生活の中で、なんとなく「ワニの日常を覗く」という行為がルーティーンになっていた。100日目を読んだ瞬間は不意な寂しさに襲われたが、自分の中でとてもしっくりくる終わり方をしてくれたと思う。

…とか感傷に浸っていたら、ワニは突如僕らに本性を見せ始めた。書籍化に始まり、ワニカフェにポップアップショップ、いきものがかりとのコラボ、果ては映画化と、この国にある全てのコンテンツを網羅する勢いで荒稼ぎを始めたのである。あまりにも清々しくて逆に感心してしまった。
 
その流れの中で突如公式Twitterにあげられたプレイリスト…ワニくんの好きな曲というテーマで選曲されたようだが、これがまあなかなかの問題作なのだ。まあ何はともあれ一度見ていただきたい。
 

 
収録アーティスト
いきものがかり/yonige/ヨルシカ/嵐/星野源/秦基博/あいみょん/コロナナモレモモ/ドリーミング/KANA-BOON/藤井隆/Folder5/槇原敬之/GReeeeN/ロードオブメジャー/RADWIMPS/GO!GO!7188/AKB48/花*花/19/阿部真央/いきものがかり(2曲目)
 
なんだこの不安になる選出。

「時代もジャンルも超越した選曲」といえば聞こえが良いが、逆にいうとこのプレイリストからはワニくんの人格…ワニ格が全く見えてこない。軸がブレブレなのだ。結局僕らはこれを聴いてどう思えばいいのだろう、これを聞けば物語中のワニくんにより感情移入できるのだろうか、自分は無理。

ただ忘れてはいけない、これは公式が出したプレイリスト、きっと選曲には意味があるはず。この記事はそんなことをテーマに書いた妄言である。
 

以下、妄言。
 

まずこのプレイリストから分かる前提として、「ワニくん、音楽にそんな興味がない説」を提唱したい。
 
彼はおそらく、ヒット曲やバラエティ番組で流れた挿入歌を、とりあえずプレイリストに入れるタイプのワニだ。つまり音楽に対してはミーハーである。実際作中に音楽を聴く場面はないし、多分作業用のBGMかカラオケで歌う曲のメモ程度にしか使っていないだろう。
 
しかしそれは仕方のないこと。ワニくんにはゲームという生きがいがあり、ゲーマーという夢がある。夢を追うワニくんに、音楽にうつつをぬかす暇などないのだ。
 
 
しかし気になる点がある、随所に入れられたバンドの存在だ。もちろん人気バンドである以上入っていてもおかしくはないメンツだが、選曲に少し「ズラし」を感じないだろうか。

 

夢番地

夢番地

  • RADWIMPS
  • ロック
  • provided courtesy of iTunes

 
yonigeの「さよならプリズナー」は良いとして、KANA-BOONは初期の名曲「結晶星」をチョイス。さらにRADWIMPSに至っては、「前前前世」でも「有心論」でもなく「夢番地」というかなりファン寄りの選曲。どうしたんだワニくん、君は音楽に対してはミーハーなはず…

元カノの趣味か?

きっとワニくんには一瞬だけ付き合ったバンド好きの元カノがいたのだ。彼女は多分「メジャーなバンドが好きだけど、有名曲ではなく隠れた名曲を好きと言うことで自らの音楽好きというアイデンティティーを維持するタイプの女」だったのだろう。良い子だけど。
 
ワニくんとは合わなかったろうなと思う。あれよあれよとすれ違いが増え、あっけなく別れてしまった。ただその子に無理矢理オススメされた曲をワニくんはなんだかんだ今もプレイリストに入れている。優しいから。
 
1曲だけ、2人の好みが一致した曲がある。それがGO!GO!7188の「こいのうた」。彼女がなんとなく入れていたこの曲に、ワニくんはどハマりした。この曲を聞くと、ワニくんは今でもあの頃を思い出してちょっぴり切なくなるのだ。
 
こいのうた

こいのうた

  • GO!GO!7188
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 
 終盤に続く花*花→19のコンボも気になる。ワニくん世代にはあまりなじみのない曲だと思うし、テレビでもそんな頻繁には流れないのではないだろうか。そうなると導き出せる答えはひとつ。
 
今カノ(ワニ子さん)の思い出の歌。
 
やや年上のワニ子さんであればこの辺りの曲を小さい頃に聞いていてもおかしくはない。ワニくんと話すなかで昔好きだった曲の話になり、ふと思い出したのだろう。ちなみにワニくんにとってはGREEEENやロードオブメジャーがそれに当たる。

 

Believe

Believe

  • Folder 5
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 ちなみに「小さいころ好きだった曲」という観点からFolder5の「Believe」も説明がつく。これは小学生のワニくんが、夏休みに開放プールのあとそうめんを食べながら見ていた「ONE PIECE」(再放送)で知った曲だろう。ワニくんはきっと人並みにONE PIECEが好き。そして「2年後以降はクソ」とか絶対に言わない、優しいから。
 
ワニ子さんは普段スピッツやミスチルをよく聴いていそうだ。そして最近の推しは阿部真央。ラスト近くに彼女の曲が入っているのはそのため。ワニ子さんの芯の強さが良く表れていると思う。ワニくん、いい人を見つけたな。
 
 
以上がワニくんのプレイリストから分かるワニくんのすべてである。
 
嘘です、適当に書いてます。
 
ただそれくらい書かないとこのプレイリストに納得ができない。秦基博とアンパンマンマーチと藤井隆とコロナナモレモモが共存する世界線がどこにあるってんだ、なあ!
 
まあ逆にいえば、ワニくんの音楽に対するミーハー感は世間一般で見ればリアルなものなのかもしれない。音楽好きとしてはやや悔しいが、「えー普通の人はこんなんだよ」とか言われれば納得するしかないのもまた事実である。
 
そしてなんだかんだワニくんが、syrup16gとか聴くこじらせた少年じゃなくてよかったなとも思う。もしそうだったら100日も経たず死んでるだろうけど。
 
 
長々と駄文にお付き合いいただきありがとうございました。それでは最後にワニくんに入れてほしくない曲1位を貼って終わります。僕はこの曲大好きです。
 
生きているよりマシさ

生きているよりマシさ

  • syrup16g
  • ロック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

おしまい